●原位置試験とは
単独の各種原位置試験はボーリング調査に比べると費用と作業日数を抑えられるメリットがあります。しかしボーリング調査と同様の実物による地層確認ができないため、その部分に限っては近隣柱状図などを参考にした推定の判断となります。それでも簡便さの有意義性と試験方法の信頼性は大きく、目的と役割を考慮のうえで予算に合わせた試験方法が選択できます。
平板載荷試験

◆用途
- 鉄骨・木造・プレハブ建築物 公園遊具等の建造
◆目的
- 地耐力の確認
◆数値・結果
- 地盤反力係数 kv(MN/㎥)
- 変形係数 Es(MN/㎡)
- 長期許容支持力 qa(KN/㎡)
- 極限支持力 Pu(KN/㎡)
- 載荷圧力-沈下量曲線(図) P-s曲線(図) logp-s曲線(図)

◆ ○ 良い点
- 地層の種類に関係なく地耐力を短時間で測定し確認できる
- 騒音は基礎底面までの掘削と埋め戻しの時のみ 測定中はほぼ無音
- ほぼ1日で1箇所の試験を終えられる
◆ X 注意点
- 測定箇所の下部の地盤状態が判らない(解体ガラが真下に埋まっていたなど)
■平板載荷試験とは
地盤に置かれた剛板に対しジャッキを用いて荷重をかけ、その圧力と経過時間による沈下量から、地盤の支持力や変形特性を割り出す方法が平板載荷試験です。おもに木造、鉄骨、プレハブなど比較的に重量の軽い建物計画の地盤調査に用いられます。基礎の深さが2.0m程度までの建物の調査で多く行われています。
【平板載荷試験の概念図】

孔内水平載荷試験と考え方は近く、「時間と載荷圧力」「時間と沈下量」の関係から曲線を割り出し、鉛直方向への地盤反力係数:kv(MN/㎥) 、極限支持力:Pu(KN/㎡) 、変形係数 :Es(MN/㎡)、 長期許容支持力 :qa(KN/㎡)を求めることが出来ます。
【時間-載荷圧力-沈下量曲線】
